ミルク嫌い

食育のヒント

ご存知ですか? ミルク嫌い


赤ちゃんの「ミルク嫌い」というのをご存知ですか?
赤ちゃんなのにミルクが嫌いなの?
そうなんです。不思議ですよね。
生後3ヶ月頃から、母乳育ちの赤ちゃんに見られるミルクを飲んでくれないという困った事態のことです。
母乳で全てまかなえるのは素晴らしい子育てですが、ただどうしても人に預けないといけない場合には、困ったことになります。
知らないうちに赤ちゃんは知恵がついて賢くなり、哺乳瓶からミルクを飲むことを拒否!
パパもおばあちゃんもシッターさんも一時保育の保育士さんも、どんなプロもお手上げです。
ミルクが飲めないとお腹が空く、眠れない、泣いてのどが渇くの悪循環。
お腹がすけば飲むだろうというのは、浅はかな考えだと思い知る。ミルクが駄目ならとりあえず湯冷ましでもなんでも水分を摂らせないと、、と湯冷ましを哺乳瓶に入れて、
「さあさあ、のどかわいたでしょ?飲んで飲んで」と口に入れると、ゴクン!
飲んだ! ・・・と思ったのも束の間、舌で哺乳瓶を押し出す始末。
「なんで、飲まないの?飲んでくれないの?」 調べてみると、あるある・・・
ミルク嫌いは、哺乳瓶の乳首が嫌い、ミルクの味が嫌い、温度がお気に召さないなどの理由が書かれている。
そりゃ母乳はいつも人肌の適温で出てくるわ、哺乳瓶だと初め熱めでも泣いてるうちに冷めてしまうのは、しょうがないのですよ!
とこちらが泣きたくなる。

保育者、ミルク嫌いを克服!

以前保育園で急に入園することになった3ヶ月のKくんのミルク嫌いもまさにそんな感じでした。
彼もなかなか手強く、全くミルクを受け付けず、オギャーオギャーと泣き続けました。
間違って?一口飲んでしまうことはあっても、それ以上は決して飲もうとしません。
保育園なので、いろいろなミルクの味、いろいろな乳首の形など試してみましたが全く駄目でした。
生まれて3ヶ月でなんと賢くなることよ!
もう疲れ果てた保育者は、Kくんを抱いて窓の外を見せながら、泣き止んだ隙に口に哺乳瓶を入れました。すると2、3口飲んだのです。
そこで、保育者は考えました。横抱きにすると母乳がもらえると思っている赤ちゃんは、哺乳瓶でミルクが出てくると、違う! と怒ってしまうのではないか、全く別物としてあげてみてはどうかと。
次の日から、保育者はKくんをベビーラックに乗せて、
「ほうら、おいしいミルクだよ」と言って哺乳瓶を見せてから、ラックでミルクを飲ませるようにしてみました。
すると、何と少しずつ飲むようになり、ミルク嫌いを克服したのです。
めでたし、めでたし。

小さくても力いっぱい生きていこうとしている赤ちゃんの姿には、圧倒されます。どんな可能性と未来を秘めているのか、ワクワクします。
その小さな芽を、太陽になり、水になり、風になり、温かく見守っていきたいものです。
(小泉左江子)

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