ミミズのいのち

子育てブログ

春になると、虫さんが土の中から、葉っぱの上にも、花の周りにもたくさん見られます。でも生き物はいつか死ぬ・・・生命の素晴らしさとその終焉を子どもにどのように伝えるか?

ある保育園で

小さな園庭の隅っこの草木や土の上の小さな虫たちは子どもたちに大人気!
いつも子どもたちが集まっています。
2歳児クラスの担任をしていたS先生は、虫の好きな子どもたちを温かく見守る一方、虫の苦手な子どもたちに何とか興味を持ってほしいと考えていました。

踊るミミズに大興奮の2歳児

ある日のこと、ミミズを囲んで数人の2歳児がさわいでいました。
行ってみると、子どもたちは細い棒をもってミミズをつついていました。チョンチョンとつつかれると、ミミズはビヨヨーンと踊るので、その動きが面白くて次々と子どもが集まってきました。普段虫に興味がない子どもも踊るミミズに大興奮!

ところがしばらくしてミミズが動かなくなりました。
S先生は「あ、死んじゃったかも。でも、2歳児に言ってもいいのか・・・」と迷いました。
そして「動かなくなっちゃったね。お腹すいちゃったのかな?」と言いました。
すると子どもたちは思い思いに葉っぱや花を持ってきて、「ミミズさん、食べていいよ」と言っています。
でも動かないミミズを見て、S先生は子どもたちに「ミミズさん疲れちゃったみたいだから、そっとしてあげよう。みんなもあっちで遊んでおいで」と解散させました。

あのときどうすればよかったのだろう?

あのときどうすればよかったのだろうと、S先生は他の保育者にも尋ねました。
全員が「3歳以上の子どもの場合には言う。」と答えました。2歳児ではやはり迷う保育者もいました。
皆さんならどうしますか?

ちなみにその後いろいろな保育園で尋ねたところ、
「わかってもわからなくても2歳児にも『死んじゃったね』と言って、みんなでお墓を作ってあげる」という返答が多かったです。

衝撃的な親子の会話

生き物の命について教えるのは難しいテーマだなあ・・・とバスの中で考えていたところ、衝撃的な親子の会話が耳に入ってきました。
男児「ブタニクってもとは豚なの?」
母親「そうだよ」
男児「どうやってブタニクになるの?」
母親「・・・そりゃ肉を切って・・・まぁ豚を殺しちゃうんだけどね」
男児「・・・ 」

このあと少し間が空いて、親子の会話は、「1+45は?」「『あ』のつくことばは?」とうつっていきました。

(小泉左江子)

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